- 白内障
【白内障手術いつ受ける?】視力だけでは判断できない!白内障手術のタイミングを解説
目次
白内障の日帰り手術を考えられている皆様へ
かなざわ土屋眼科では、白内障・硝子体・緑内障の日帰り手術に力を入れております。
ありがたいことに、白内障手術をご希望される患者さまが年々増えており、現在はおよそ1ヶ月前後の手術枠でのご案内となっております。
ただし、免許更新が迫っているなどのご事情がある場合には、できる限り優先的に対応いたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。
白内障手術をおすすめするタイミングとは?
白内障の治療は「今すぐにしなければいけない」というものではありませんが、放置することで日常生活に支障をきたしたり、手術のリスクが高まる場合もあります。
当院では以下のようなケースで、白内障手術をおすすめしています。
視力が低下し、日常生活に支障がある方
メガネをかけても視力が1.0を下回り、見えづらさを自覚されている方には、まず手術を選択肢としてご提案いたします。
自覚症状が少なくても、将来的なリスクがある方
狭隅角・浅前房の方
これは緑内障の発作や閉塞隅角緑内障への進行リスクがある状態です。白内障手術によって房水の流れが改善されるため、症状がなくても積極的に手術をおすすめしています。
ご高齢の方(特に70歳以降)
現在は困っていなくても、今後体力や認知機能の低下により視力の変化に気づきにくくなったり、他の病気治療との兼ね合いで手術のタイミングを逃す可能性があります。
また、白内障手術が認知機能の低下を予防する可能性があることが示された研究もあります(JAMA Intern Med. 2022)。
当院では、70代のうちに手術を受けることをおすすめする場合が多く、80歳以降で未手術の方には、強く手術をおすすめしています。
当院は日帰り手術施設ですが、通院に不安のある方には入院可能な医療機関もご紹介できますので、ご安心ください。
近視が急に進んでいる方(核性近視)
白内障の中には、核混濁が進むことで近視が強くなるタイプ(核性近視)があります。
このタイプでは、一時的にメガネで視力が出ても、白内障の進行とともに近視が進行し、メガネが合わなくなることが予想されます。
このような場合には、視力の安定化と裸眼視力の改善が期待できるため、早めの手術をおすすめしています。
偽落屑症候群・落屑緑内障のある方
偽落屑症候群は、眼内にフケのような白い物質(偽落屑物質)が沈着し、眼圧上昇や緑内障の原因となる疾患です。
これらの物質が水晶体の支え(チン小帯)に付着していると、白内障手術中に合併症を引き起こすリスクが高くなります。
白内障が進行すると支えにかかる負荷も大きくなるため、できるだけ早めの手術が望ましいとされています。
遠視が進み、裸眼での見え方が低下している方
「若い頃は眼鏡なしで見えていたのに、最近は遠くも近くも見えにくい」と感じる方の中には、年齢とともに遠視が進行し、どこにもピントが合わなくなっている方がいらっしゃいます。
まずは眼鏡での矯正をおすすめしますが、白内障がある場合で、
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メガネをできるだけ使いたくない
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裸眼での運転を希望される
などの明確なご希望がある場合には、手術を選択肢としてご提案します。
最後に
患者さんによっては、「全然困っていないのに手術をすすめられた」と感じることがあるかもしれません。
しかし多くの場合、ご本人が気づいていない将来的なリスクや視力以外の要因を医師が考慮しておすすめしています。
不安な点やご不明な点がありましたら、どうぞお気軽に医師・スタッフへお声かけください。
あなたにとって最適なタイミングと方法で、より良い視力を保てるようお手伝いいたします。